■任天堂系AV出力端子の罠 |
任天堂のテレビゲーム機には、スーパーファミコン以降発売のものにはすべて共通のAV出力端子が付いています。
そこで、スーパーファミコン用のRGBケーブルが他機種でも使えると思っている人がいるらしいですが、完璧に間違っています。
スーパーファミコン用RGBケーブルは、ゲームキューブやニンテンドウ64はもちろん、スーパーファミコン Jr.ですら使うことができません。
同形状の端子でも、RGB出力が出ているのは初代スーパーファミコンのみであり、その他の機種でスーパーファミコン用RGBケーブルを使うことはできません。
ましてやS端子出力すら出ていない機種もあるので、以下に出力対応表を示しておきます。
機種 | ビデオ | S端子 | RGB | |
SFC | ○ | ○ | ○ |
N64 | ○ | ○ | × |
GC | ○ | ○ | × |
SFC Jr. | ○ | × | × |
AV FC | ○ | × | × |
ちなみに海外通販サイトを見ると、SFC用RGBケーブルの対応機種としてN64/GCなどと併記されていることがありますが、アレはウソです。
迂闊に個人輸入してバカを見ないよう注意しましょう。
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■セガ系RGB出力の罠 |
MARK III、マスターシステム、メガドライブには、共通のAV出力端子が付いており、ピンアサインは共通です。
しかし、信号の出力レベルがマチマチなので、同じケーブルを3機種で共用しようとすると問題があります。
マスターシステムは標準的な出力で、大抵の家庭用モニターでほとんど無調整で表示できます。
一方MARK IIIは暗く、メガドライブは明るすぎるという特徴があります。
極端な2機種の表示は、モニター側の調整でなんとかなる場合もありますが、レンジを超えているとどうしようもありません。
また、調整で対応できる場合も機種ごとに一々設定を変えるのはめんどうなので、当ホスピスではケーブル側で対応するお薬を処方しております。
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■DIN8ピンコネクターの罠 |
ネオジオ系とセガ系3機種には、似たようなDIN8ピンのAV出力端子が付いています。
しかし、似て非なるとはまさにこれ。
ネオジオ用のDIN8ピン端子が「汎用」とか「コンピュータ用」などと呼ばれるのに対し、セガ系3機種の端子は「オーディオ用」「U字型」などと称される別のものです。
ビデオケーブルが、ネオジオ系とセガ系3機種とで共通して使えるからネオジオ用RGBケーブルがメガドライブでも使えるとか思っている人がいるらしいですが、大きな間違いです。
RGBケーブルは、ピン位置が異なる外側の端子まですべてを使うので、共通して使うことはできません。
また、MSX系のRGB出力端子はネオジオ系と同じDIN8ピン端子ですが、ピンアサインが違います。
ちなみに誰の陰謀かは知りませんが、汎用とオーディオ用とではピン番号の振り方も違うので、ケーブル製作者は注意が必要です。
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■PCエンジンの罠 |
PCエンジン系は、コアグラフィックス以降の機種にはDIN5ピン端子が付いています。
一見ネオジオやメガドライブの端子と似ているので、健常者の中にはそこからRGB出力も取れるように錯覚している人がいるらしいですが、そんなバカな話は現実にはありません。
PCエンジン系のDIN端子は5ピンだけしか出ておらず、映像出力はビデオ出力のみです。
これもまた、メガドライブやネオジオ用のビデオケーブルがコアグラフィックスやDUOで使えるために生まれたデマ情報らしいです。
ちなみにPCエンジン系のAV出力端子からはステレオ音声が出ており、メガドラ系のビデオケーブルを繋いでもLチャネルの音声のみしか取れません。
1 Audio Left
2 GND
3 Video
4 +5V
5 Audio Right
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■プレイステーション2コンポーネント出力設定の罠 |
ゴルァ! PS2系のRGBケーブルをこうたけど、画面が緑色になるやないけー!!
とかぬかしやがられる軽症の患者さんが希にいらっしゃいますが……。
PS2のAV出力端子は、初期状態ではD端子やコンポーネントケーブル用になっています。
システム設定画面で「コンポーネント映像出力」を「Y Cb/Pb Cr/Pr」から「RGB」に変更してください。
基本よ♥
あと、メーカーの陰謀で、SCPH-18000以降の型番の本体では、DVDソフト再生時は強制的にY色差モードになるので、RGB出力はできません。
SCPH-10000/15000でも、純正DVDリモコンを使用する場合はプレイヤーソフトがVer.2.00〜にダウングレードされるため、DVD再生時のRGB出力はできなくなります。
Y Cb/Pb Cr/Pr設定 |
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RGB設定 |
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