●発売日
1994年3月20日(3DO REAL)
1994年10月1日(3DO TRY)
1994年11月11日(3DO REAL II)
●価格
54,800円(3DO REAL)
44,800円(3DO TRY/REAL II)
●システムスペック
CPU | 32ビットRISCプロセッサ ARM60(12.5MHz) |
RAM | 2MB、バックアップ32KB |
VRAM | 1MB |
画面 | 640x480ドット(最大1677万色/標準32,768色) |
表示能力 | 描画速度:6400万ピクセル/秒、毎秒30フレームのフルスクリーン |
サウンド | オリジナルDSP |
CD-ROM | 2倍速 |
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●映像出力
RGB | なし |
S端子 | 標準 |
ビデオ | 標準 |
Y色差 | なし |
RF | オプション |
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■医療日誌
1994年、いわゆる次世代機戦争のトップバッターとして市場に登場した松下の切り札。
がしかし、値段が高く当初は販売流通経路が謎の家電ルート専門であったため、サッパリ売れませんでした。魅力的なソフトも乏しく、サターンやプレイステーションに先んじたことはまったく意味がなくアドバンテージを生かせなかったのです。
序盤の躓きを挽回すべく、松下は次世代機発売ラッシュとなる年末戦線に備えて値下げ版の3DO REAL IIを投入。サンヨーもTRYを引っさげて連合軍に加わりました。
そして、『スーパーストリートファイターII X』でキャンペーンを張り、サターンの『バーチャファイター』、プレイステーションの『リッジレーサー』を迎え撃ちます。
しかし、見事討ち死に。
『スーパーストリートファイターII X』はシリーズもので新鮮味がなく、ハードをアッピールするソフトにはなり得ませんでした。
だからといって、3DOがハード的に他機種より格段に劣っていたわけではありません。
画面表示については、おそらくどの94年製ゲーム機よりも美しい画面が表現できます。
特徴的なのはアウトラインフォントで、アンチエイリアス処理までかましたRPGの画面表示はパソコン的でどのゲーム機よりも美しく見えます。
グラフィックについても透過エフェクトは素晴らしく、サターンと3DO両機種で発売された『ソード&ソーサリー』を見比べて見れば美しさが歴然です。
ただし3Dで動かすとなるとすぐに限界が見え、絵が粗くても動きがいい他機種に押されたのは事実です。
そんなわけで、3DOの失敗は販売戦略・ソフト戦略・トータルプロデュースの敗北と言われています。(全滅やん……)
這々の体で敗走を続けた松下は、秘密兵器「M2」をもって起死回生を目論んでいましたが、セガの故大川会長の裏切りにあい、孤立無援となった松下家は失意の内に滅亡しました。
ちなみに、『ストリートファイターII X』や『美少女戦士セーラームーン』のキャンペーンのとき、秋葉原では春麗やセーラー戦士のコスプレをやってました。
今でこそソフト発売に合わせた秋葉原でのコスプレキャンペーンは定番となっていますが、当時としては新鮮でした。
ましてや家電の王様松下の主催ですから……。
■AV端子ピンアサイン
家庭用マルチメディアプレイヤーという戦略だったので、標準でミニDINのS端子とRCAのビデオ・音声出力端子が付いています。
その他拡張性があるAV出力端子はありません。
■RGBへの対応方法
標準では取れません。
チップからパラレルでデジタルデータが出ているので、D/AコンバーターをかませばアナログRGB信号を作れないこともありませんが、超めんどうです。
参考資料 → ドキュメント墓場(未整理)
■対応するお薬
ありません。
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