病棟 2007年1月15日更新
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天下人病棟
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●プレイステーション3

●発売日
2006年11月11日

●価格
20GBモデル 49,980円(税込)
60GBモデル オープンプライス
  → 実売60,000円前後(2007年1月現在)

●システムスペック
CPUCell Broadband Engine
RAM256MB XDR Main RAM/256MB GDDR3 VRAM
グラフィックNTSC〜フルハイビジョン(1,920x1,080ドット)
サウンドドルビープロロジックII対応/デジタル出力対応
DVD-ROMBD-ROM 2倍速/DVD-ROM 8倍速/CD-ROM 24倍速/Super Audio CD対応

●映像出力
HDMIデジタルRGB/Y色差対応(ケーブルはオプション)
RGBオプション
S端子オプション
ビデオ標準
Y色差オプション
RFオプション

■医療日誌

初期出荷数を少なくし、品薄感で消費者の購買意欲を煽る……これはかつての人気商品にありがちな初期販売戦略の一環でした。
PS3はマジ問題続出で生産が遅れたということになっていますが、結果的にお馴染みの販売戦略に沿うことになったようです。
元々開発/生産の遅れで初期出荷数が少ないということが事前に大きく報道されていたため、発売初日の混乱ぶりはPS2発売日以上のものとなりました。
PSPやニンテンドーDSの頃から目立ち始めていた、組織的な外国人バイヤーによる買い占めが拍車をかけ、この問題は報道番組などを通じて社会一般にも表面化しました。
ところが、年を明けるといきなり失速。
DSがいまだに絶好調なのとWiiの大攻勢に押されたこともあり、2007年1月には在庫山積み状態となり、中東や香港で15万で売られていたのはなんだったんだ状態です……。

結局のところPS3は、超高解像度のグラフィック機能とネットワーク機能を武器としており、AVマニアやコアゲーマーにはかなり魅力的なハードです。
しかし、一般人にとってのゲームはPS2レベルのグラフィックで十分であり、ネットもなんかむずかしぃすぃ〜みたいな感じで、ただ高いだけのゲーム機です。
ついでにパソコンに比べると自由度が低くキャプチャ機能もないということで、パソコンとゲーム機の間の中途半端な印象がXbox360とも重なり、似たようなスパイラルに陥ったみたい。
DSやWiiに比べてソフト単価が高く、子供層には維持しづらいのもシェアが頭打ちになった理由の1つで、加えてブルーレイのビデオソフトも少なく、テレビのハイビジョン化も過渡期であり、さらにHDMIケーブルは割高ということで、現状は悪い材料満載です。
ある種先を読みすぎて普及が遅れた高額マシン「PCエンジン DUO」と似たような傾向にあるようで、HDMI端子付きテレビが普及する頃にならないと、一般にPS3のポテンシャルが見直されることはないでしょう。
ちなみに2006年5月に価格が発表されたときは、20GB/HDMIなしモデルで62,790円(税込)ということでしたが、発表会のドン引きが予想外だったためか、結果的に現在の価格と仕様に収まりました。
その結果、HDMIが全モデルに装備されることになり、ソニーテレビ事業部のAVマルチ端子撤退は確定的で、今後はアナログRGBの絶滅に拍車がかかるものと思われます。

■AV端子ピンアサイン

AV出力はAVマルチ端子とHDMI端子があり、AVマルチ端子の基本仕様はPS2と同じです。
PS3はシステム設定の「映像出力設定」により、RGB/Y色差とNTSC/480pの切り換えができます。


RGB(NTSC)時
1 Green
2 Red
3 +5V
4 Blue
5 RGB GND
6 C(S-Video)
7 Video
8 Y(S-Video)
9 Audio Right
10 Video GND
11 Audio Left
12 Audio GND
RGB(480p)時
1 Green+Csync
2 Red
3 +5V
4 Blue
5 RGB GND
6 --
7 --
8 --
9 Audio Right
10 Video GND
11 Audio Left
12 Audio GND
Y Pb/Cb Pr/Cr時
1 Y
2 Cr
3 +5V
4 Cb
5 Y/Cb/Cr GND
6 C(S-Video)
7 Video
8 Y(S-Video)
9 Audio Right
10 Video GND 
11 Audio Left
12 Audio GND

■RGBへの対応方法

NTSC時はPS/PS2同様、純正21ピンRGBケーブル(SCPH-1050)やマルチAVケーブル(VMC-AVM250)が使えます。
RGB出力の前提として、「映像出力設定」で「AV MULTIまたはSCART」を選択し、「信号の種類」を「RGB」に設定しておく必要があります。
AVマルチ端子から出力されるアナログRGB信号は、システムソフトウェア バージョン1.32でチェックした段階では、NTSCまたは480pのみです。
NTSC時は、同期信号はビデオコンポジットかY信号を複合同期信号として使います。
480p時はSync on Greenとなり、同期信号は緑の映像信号にまとめて出力されますので、Sync on Greenに対応するVGA系アナログ端子付きモニターでしか表示できません。
ただし、モニターがSync on Green対応であっても、希に表示できない機種もあります。(EIZO製CRTの一部機種等)
なお、DVDビデオディスク再生時はPS2同様で、映像出力設定の如何にかかわらず、強制Y色差出力になります。

■裏VGA(メーカー非保証)

PS2において、プログレッシブ対応ソフトをVGA系モニターに表示させる裏技がありました。
PS2 Linux Kitに付属していたVGAアダプターを使用しSync on Green対応VGA系モニターに接続することで、プログレッシブモードが表示できるというアレです。
PS3でも、PS2 Linux Kit付属のVGAアダプターを使うことで、同様の効果が得られます。
「映像出力設定」を、「AV MULTI→RGB→480p」に設定すれば、基本のシステム画面やブラウザまで裏VGAで見られます(Ver.1.32で確認)。
DVDは強制Y色差になるから見られませんが、初代PS用ソフトやPS2の普通のソフトもVGA系モニターでプレイ可能となります。
ただし、プログレッシブ出力に対応していないPS2用ソフトやPS用ソフトのすべては、NTSC解像度の画像ソースを事実上アップスキャンするような形になるので、ボケボケ感やブレが目立つ場合があります。
PS2用のプログレッシブ対応ソフトをプログレッシブモードで起動すれば、プログレッシブモード用の画像ソースが表示されるので、PS2と同等のクッキリ感が得られます。

なお、裏VGAについてはメーカー的には非保証の接続です。
今後のシステムソフトウェアのアップデートやPS3本体のモデルチェンジで使用できなる可能性もあります。

■HDMI

HDMIは、映像と音声をデジタル電送する規格です。
HDMI端子付きモニターにHDMIケーブルで接続表示させることで、デジタルRGB(または色差)のクッキリ画面が表示できます。
VGAレベルを越えて、最大解像度1,920x1,080ドットまで対応可能な端子です。
なお、HDMIは完全デジタル端子であり、ケーブルの単純変換でVGA等のアナログモニターに表示することはできません。
モニターがデジタルのDVI端子を装備している場合、「HDMI→DVI」ケーブルで表示可能な場合があります。

実際のところ、PS3におけるRGB接続は、HDMIが基本です。
HDMIでデジタル電送されるので、アナログ接続にありがちな信号劣化はほぼ解消されます。
専用ソフトも基本は480p〜なので、わざわざ21ピンやAVマルチで15KHz接続しても、HDMIほどの効能はありません。
高解像度モードを裏VGAでアナログ接続するということも、HDMIモニターが普及するまでの過渡的な代用策といえます。
あるいは、現在使用中のパソコン用モニターを共有したいという場合には有効といえなくもないです。
また、CRTはアナログ入力が基本なので、CRTマニアにとっては「アナログRGB → CRT」という選択肢はアリなのかもしれません。

■対応するお薬

  • PS/PS2用15ピンRGBケーブルSP
  • PS/PS2用15ピンRGBアダプターHG
  • PS2 Linux用VGAケーブルSP(暫定)
  • PS2 Linux用VGAアダプターHG(暫定)
  • PS2 Linux用VGAアダプターEZ(暫定)
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