●発売日
1989年11月30日
●価格
39,800円
●システムスペック
CPU | HuC6280(6502カスタム/7.15909MHz) |
RAM | 32KB |
VRAM | 128KB |
画面 | 320x224ドット(最大512色)/BG2面 |
スプライト | 16x16〜32x64ドット(256色中16色/1ライン最大32個/1画面最大128個) |
サウンド | PSG6音/PSG5音+ノイズ1音/PSG4音+ノイズ2音の中からモード選択 |
その他 | S-EXP端子装備 |
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●映像出力
RGB | アンオフィシャル対応 |
S端子 | なし |
ビデオ | 標準 |
Y色差 | なし |
RF | オプション |
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■医療日誌
PCエンジン発売から2年、低迷していたシェアにテコ入れするため、シャトルとともに投入されたグレードアップ機。
シャトルが低年齢層向けに特化し拡張性を捨てたのに対し、スーパーグラフィックスは画面表示能力を高めさらにS-EXP拡張端子が増えました。
とはいえ、グラフィック機能の向上は旧PCエンジンと同じVDPを2個使うことにより、背景画面とスプライト表示個数が2倍に増えただけです。
また、メインメモリが32KBに増えていますが、それらの拡張で得られる恩恵は、大量のキャラクターが画面に表示されてもちらつかないとか、キャラクターのアニメパターンを増やすことができて動きが滑らかになるという程度のものでした。
そんなわけで、サードパーティ各社の本格参入はなく、専用ソフトは日電系メーカーとハドソンから発売された5本のみです。
実際スーパーグラフィックスは、スーパーファミコンの発売が囁かれ、「拡大・縮小・回転・PCM音源」などの言葉がにわかに話題に上る時代のものとしては拍子抜けなアップグレードでした。
なによりもPCエンジンのスマートでコンパクトなスタイルを捨て、まさしく「エンジン」を意識したという短絡的なデザインの巨大なボディは高学年のお兄ちゃんの購買意欲をかき立てるはずもありません。
値段も値段でしたし……。
唯一S-EXP端子接続用拡張機器として開発されていた操縦桿型コントローラー「パワーコンソール」も同様のコンセプトで、おもちゃとしか思えないフォルムに当時の日電の勘違いっぷりが如実に現れています。
Huカード収納用ポケット付きってアンタ……。
しかも「パワーコンソール」は、見た目に反してアナログ入力機器ではなくスーパーグラフィックス本体よりさらに巨大で、こんなものが問屋の受注を取れるはずもなく試作品数台が作られただけでお蔵入りとなりました。
「パワーコンソール」試作品のうちの1台は、その後1990年代終盤にコミケで競売にかけられたはずなんですが、結局いくらで売れたんでしょ?
あの日は、自分とこのブースから離れられなかったのよね。
■AV端子ピンアサイン
コアグラフィックスと同じです。
1 Audio Left
2 GND
3 Video
4 +5V
5 Audio Right
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■RGBへの対応方法
標準では出せません。
EXT BUSからRGB信号を引き出す方法は、初代PCエンジンと同じです。
また、AV OUT端子を換装する外科療法は、コアグラフィックスと同じです。
■対応するお薬
なし。
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