■医療日誌
90年代終盤、21ピンRGB端子は規格的に古いものとなり朽ち果てようとしていました。
人々が絶望しアップスキャンコンバーターやS端子に逃避する、そんな世紀末に現れたのがこの端子です。
初出モニターは、97年に発売された「KV-21SP1」とする説が有力で、ソニーの現行テレビの多くに装備されています。
■家庭用ゲーム機で使えるモニター
この端子はPSのAV出力端子と互換性があるもので、専用のマルチAVケーブル(VMC-AVM250)を使うことでRGB接続することが可能です。
ただし、この規格はソニー独自のものなので、ソニー以外のモニターには装備されていません。
そのため、PS/PS2以外のゲーム機を接続する場合は、専用ケーブルを自作するか、端子を変換するアダプターを自作しなければなりません。
なお、ソニーのWEGA系テレビの多くにこの端子が装備されていますが、かならずしもすべてのWEGAにこの端子が付いているわけではないので注意が必要です。
パソコン用CRTとしては唯一「PED-W17M」にだけ装備されています。
PSone専用液晶モニター(SCPH-130)には、PSoneと直結するためのオス型のAVマルチ入力端子が付いています。
背面のメス型端子は出力用ですから、注意してください。
■ピンアサイン
世に多く出回っているこのコネクターのピンアサイン資料は、ピン番号の振り方が逆になっています。
本資料のピン番号の振り方は、AVアダプターをバラしてコネクターをはぎ取り、基板のシルクで確認したものをベースとしました。
WEGA系モニターは、同期信号としてビデオコンポジット信号を使います。
PSone専用液晶モニター(SCPH-130)は、S-VIDEOのY信号がRGBの同期として使われます。
また、PS2はシステム設定の変更でRGBの3線がY/Cb/Crの信号出力に変わります。
WEGA系モニターは、DA1系の一部とDA55以降の機種がY色差にも対応するようになったので、DVD出力が強制Y色差モードになるPS2本体でもマルチAVケーブルで表示可能ですが、映像信号自体はD1レベルです。
最近発売されているWEGA系は、基本的にRGBとY色差の両方に対応していますが、これは逆にRGBがいつまでもサポートされるとは限らないことを示唆しています。
■対応するお薬
WEGA用21ピンRGB入力変換アダプターHG
WEGA用21ピンRGB入力変換アダプターHGL
SS用AVアダプター
SFC用AVアダプター
MK3用RGBアダプターFM
21P用AVアダプター
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●端子部画像
●呼び名(通称)
AVマルチ端子、プレステ端子等
●活躍時期
1997年〜
●ゲーム機との接続
基本的に可能
●形状
※図はメス型正面
●ピンアサイン
ソニーテレビ(WEGA)系
1 Green(またはY)
2 Red(またはCr)
3 --
4 Blue(またはCb)
5 RGB GND
6 --
7 Sync(Video)
8 --
9 Audio Right
10 Video GND
11 Audio Left
12 Audio GND
PSone専用液晶モニター
(SCPH-130)
1 Green
2 Red
3 --
4 Blue
5 RGB GND
6 --
7 --
8 Sync(S-Video Y)
9 Audio Right
10 Video GND
11 Audio Left
12 Audio GND
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